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渡辺 康裕

2020 autumn / winter collection
Collaboration Item

《RATS》×《MINEDENIM》
スペシャル対談

《RATS》15周年記念として発表された《RATS》×《MINEDENIM》のコラボレーション企画のデニムジャケット&パンツ。その発売を前に《RATS》の眞野勝忠と《MINEDENIM》を手がける野口強の対談が実現した。場所は二人の思い出のBAR「VIV」(東京・中目黒)。今回のコラボレーションが生まれた経緯や、新しいデニムジャケットやパンツに込められた二人のこだわりなどを語っていただいた。ここだけの貴重なトーク満載のスペシャル対談。

今回の対談の場所であるここBAR「VIV」は、お二人にとってどんな思い出の場所なんですか?

眞野「今から25年ほど前、僕が姉に紹介されてこの店で働いていたんですよ。先輩に極楽とんぼの加藤浩次さんがいまして。この店で働いているくらいだからまだそれほど売れてなかったけど、偉そうな態度でしたね(笑)。僕は新入りだったので、最初のうちは先輩として立ててましたけど、そのうちどっちが先輩かわからなくなっちゃった(笑)」

野口「自分は客でした。眞野がカレー作ると電話かけてくるんですよ。『食べに来てよ』って」

眞野「暇だったからね(笑)」

野口「ちょうど帰り道だったんで、よく寄ってました。今は改装して小洒落てますけどね、前はいかにも昔ながらのスナックって感じで。でも、自分は以前の雰囲気のほうが好きだったかな」

眞野「天井は低くて狭かったけどね」

では、お二人はこの店の前からお知り合いだったんですか?

野口「そうですね。眞野がここで働く数年前かな?」

眞野「俺が18歳とか、19歳くらいだと思います。原宿で知り合ったんじゃないかな。当時はまだ携帯電話もそれほど普及してないし、LINEとかもないので、遊びに行った先で何度か顔合わせているうちに友達になるって感じでした。当時の原宿は、それこそ東京中の若い遊び人が集まっていて、そこでも強くんは既に有名人で、モデルやってたよね?」

野口「スタイリストのアシスタントやりながら、モデルをやっていた時期だね。眞野とはその後も『ゴールド』(当時湾岸エリアにあった人気の大箱クラブ)とかでも会うようになって、だんだん親しくなっていって、それ以来30年近い付き合いだよね」

眞野「この『VIV』で3年ほど働いて、その後、原宿の《ハイド&シーク》で約7年。それから《RATS》で15年。やっと強くんともコラボレーションやっていただけるようになりました(笑)」

今回のコラボレーションは眞野さんからの提案だったんですか?

眞野「そうです。俺ごときが野口さんにおいそれと頼めないので」

野口「何言ってんですか、こっちこそ下請けですから、言われたらなんでもやりますよ(笑)」

眞野「いや、真面目な話、こっちはやっと15年ですけど、強くんはもう30年もファッションの第一線で活躍してきたわけですから、大先輩なわけですよ。そういう人に対して、いくら知り合いと言ってもそう簡単には頼めないです。こっちも一生懸命やって、ファッションの世界である程度実績積んで、認められないと。強くんも俺がファッション好きだって知っていたけど、実際ビジネスとしてやっていけるのか、そればっかりは何年かやってみないとわからないですからね。最初のうちはどこかの真似だ、二番煎じだ、なんて言われながらも続けてきて、15年経ってやっと自分らしさ、《RATS》らしさというものが出来上がってきたように思えてきたんです。本当にやっとです」

満を辞しての、野口さんとのコラボレーションだったんですね?

眞野「15周年の記念と考えたとき、自分の世界観の中から探すことも可能だったんですが、自分とはまったく違った世界観を持ったファッションのプロの人と何か一緒にやってみたら、きっとこれまでとは違った化学反応が起きるんじゃないかな、と思ってたんです。そんなときたまたま強くんのアシスタントさんがうちにリースに来てくれて、彼が履いていたデニムパンツが俺がずっと探していたデニムの色に近かったんです。それが強くんのところで作ったデニムだと聞いて、『強くんにうちのデニムも作ってくれないか、聞いてみて』と頼みました」

野口「それをアシスタントに頼むのもどうよ?(笑)」

眞野「いや、無理にお願いすると悪いかなと。直接頼んでも、相手にされないかもしれないし(笑)」

野口「いやいや、もちろんやりますよ。15周年じゃなくても」

眞野さんからは具体的にどんな注文をされたんですか?

眞野「やはり、色ですね。ちょっとグレーかかったインディゴというか、昔の《ラングラー》のリジットのような。そんなデニム生地を強くんのところで見つけてもらったので、これで決定しました。《RATS》ではこれまでライダーが着るようなデニムを作ってきたんですが、強くんとコラボレーションすれば、今までとは違ったちょっと新しい洗練されたライダースタイルというのができるかな、と思いまして」

野口「色は《MINEDENIM》でやっていたものとは近いですけど、ちょっと違った色にしました。もちろん、《MINEDENIM》ではこれまでやっていない初めて使う色です」

他にはどんなところにこだわりがありますか?

眞野「形ですね。ヴィンテージのデニムの形って今着るのは難しいじゃないですか。着丈は短いし、身幅は太い。ほとんどコスプレみたいになっちゃう。古臭くならない、今っぽい洗練された形というのを《MINEDENIM》さんにお願いいたしました。うちのお客さんにはバイカーが多いと言っても、やはり太すぎるデニムパンツは今っぽくないし、逆に細すぎるとバイクに乗りづらい。絶妙の太さを追求して、この形になりました」

野口「《MINEDENIM》では、あえてオーセンティックなシルエットのデニムは作ってこなかったんですが、《RATS》のラインはパンツの太さにしてもジャケットにしても、比較的オーセンティックな形なので、そこを忠実に仕上げました。ただ、実際着てみないとわかりづらい。しかもリジットなので、どんどん着込んで、履き込んでいくうちに表情も変わっていくし、シワなどができて体に馴染んでいく。ハンガー面じゃわかりにくいかもしれません。ただ、そんなに着る人履く人を選ばないと思います。スリムな外人のモデルが着ても普通に似合っていたので、いかにもガタイの良いマッチョな男性とか、キャラの強い人でなくても、誰にでも似合う。万人向けのデニムだと思います。そこがオーセンティックの良さですから」

ディテールもオーセンティックですね。耳(セルビッチ)付きです。フロントはジップフライ。前立てはダイヤモンドステッチ。

眞野「ヨークの位置は着丈がヴィンテージよりは長めのため、ちょっと下げています。パンツの股上は逆にちょっと深めで、裾幅はもちろんヴィンテージよりは細くなっています」

野口「ただ、今の若い子は耳付きとか、そういうヴィンテージのディテールにはまったく興味ないみたいだけど」

ジャケットはブランケットのライナー付きですね?

眞野「バイク乗る者にとって、冬のアウターとなるとやはりライナー付きがありがたいんですよね。今の東京の冬なら12月くらいまでこのライナー付きのGジャンで行けると思うし、さらに寒くなったら、この上にベスト着れば様になるんで。これも《RATS》からのリクエストです」

サイズはS、M、L表記ですが、これも《RATS》のスタイルですか?

野口「うちはインチ表記ですね」

眞野「Sで29~30 インチくらい。そこから2インチ刻みです。ただ、リジットなので、洗ってそのサイズになるように大きめに作っています」

野口「今、思い付いたんだけど、このモデルのブラックデニムを《MINEDENIM》の限定で作ってもいいかな?」

眞野「全然OKです、やってください」

野口「《MINEDENIM》が以前からやっている京都紋付染めのブラックで作ります」

眞野「あの白っぽくならない染めですよね? あれすごいですよね。できたら僕に1本ください(笑)

リジットということですが、眞野さんはこれを履き始めて、どれくらいまで洗わないんでしょうか?

眞野「毎日履かないんで、1年くらいは洗わないで履き続けます」

野口「僕はドライクリーニングに出します。ドライクリーニングから上がってくると、なんとも言えないテカリがあって、オイル(もしくは薬品?)なのか熱なのか、わからないんですが、それが絶妙な味で、結構好きなんです。実はその加工を最初から作ろうと思って何度かトライしてみたんですが、今までどこも出来たことがない。どうしてだろう? 不思議です」

今回のコラボは《RATS》の15周年を記念したものですが、15年経ってどんな変化が見られますか?

眞野「最近は若いお客さんが増えましたね。ここ1〜2年前後ですかね」

野口「若い子の洋服に対する優先順位が変わってきているからね。ファストファッションのせいだよね。もう、Gパンなんて安くていい。それよりもゲームだとか違うものにお金を使う」

眞野「実は《RATS》もターゲットを変えつつあるんです。今までは自分がメインで企画をしてきたんですが、最近は自分の息子(22歳)の意見も取り入れて、幅を広げてみたんです。その結果、若いお客さんも増えてきました。お客さんもバイカーだけではなく、親子で釣りをやる人とか、サーフィンやスケートボードやる息子さんとかが増えているようです」

今後《RATS》の20周年、さらにその先への目標は?

眞野「さきほども言いましたが、やっと15周年です。どうにか人にも認められたかな、と。
職人でもなんでも10年修行と言いますからね。やっと修行を終えて、小学校に入ったようなものです。ただ、《RATS》のスタイルは見つかったかなと、少しですが自信というか、そういった感覚が芽生えてきました。《RATS》はハイブランドではなく、ストリートブランドですが、バイカーだけではない、親子で着られるような等身大のスタイルというか。そこをしっかりとこれからも積み重ねて行きたいですね」

野口「確かに《RATS》は、幅広い客層のブランドに変化しつつあるように感じます。それでいて、もちろん服好きな人にもちゃんと良さがわかる服を作っていく。芯はブレていないブランドでこれからもあり続けてほしいです」

ありがとうございました。

Photographer_鈴木嘉樹
Special Thanks_VIV(東京都目黒区中目黒3-11-28)

Blanket Lining Denim Jacket・裏地にウールブランケットを使用、防寒性も抜群のアウター。
Denim 5Pocket Straight Pants・RATSデニムパンツの定番であるポケットのステッチワークが特徴。
毎シーズン、細かなラインを修正し、アップデートし続けてきたデニムストレートパンツ。
両品番ともに、13.5ozセルヴィッジデニム生地を使用。縦糸にスーピマ混のナチュラルなムラ感の糸を使ったデニムです。
スーピマは繊維長が長く、光沢やヌメリ感があります。織りは、シャトル織機の特徴を活かしたローテンションでザラ感のある風合いです。
シルケット加工を施し、目面がはっきりとシャープな見た目が特徴です。

RATS|ラッツ

LIFE LESSONライフレッスン「Way Of Life」をコンセプトに展開するアパレル・ブランド。2004年にT-Shirtsのグラフィックが中心となりスタート。以降不定期で発表しているコレクションは普遍的なアイテムを中心に無骨でありながらも繊細さを独自の観点で表したものとなります。生きる上で安定を求め保守的になり固定されてしまう価値観に対してのアンチテーゼ。「ドブネズミのように地をはって生きてゆく身をもって、初めて得ることの出来る本当の経験を生きる術として日々昇華したい。それがRATS “Way Of Life”でありドブネズミというモチーフの意味するところです。